終了:2021年頃
建物落成: 1935年
創業: 1781年
確認: 2022年2月16日
- 2021年11月4日より解体(2022年3月15日完了予定)。以下には過去の情報を残しています。
- 成田山新勝寺山門のちょっと手前に立っていた、3階建て(一部2階建て)+望楼の豪壮な木造旅館。江戸時代からの宿屋だが末期は宿泊には対応せず、名物「うな茶漬」「うな重」「漬物茶漬け」などの料理店、および漬物店を営業。3階に能舞台つきの114畳の大広間があり、ここで宴会も開けた。令和3年(2021年)11月に解体工事開始。
- 解体された建物は1935年(昭和10年)築で、国の登録有形文化財に指定されていた。
3階は50畳+64畳の大広間で、かつては屋外にあった能舞台がこの広間の奥に移され、当時盛んだった能・謡曲を中心としたイベントスペース的役割を果たしていたようだ。
- 創業は江戸時代中期。成田山に納める蝋燭屋としてスタート、その後江戸からの参拝客が増えたことから旅籠屋を始めたとされる。
大野屋自体のホームぺージには「創業 寛政2年」(1789年)の記述がある一方、明治44年発行の「旅館要録」(東京人事興信所刊)に「開業天明元年」(1781年)の旨が記載されている。
いずれにせよ18世紀末ということになる。 - 江戸末期から昭和初期までの建物は、2階建て(一部3階建て)日本家屋で、客間25、別棟の料理部7室。裏庭に能舞台が設置されていた。
また、店主の趣味なのか、館内に石器時代の遺物の陳列コーナーが設置されていた。
当時の写真や同版画などの資料をもとに「体験型博物館 房総のむら」(成田市近隣の栄町)に再現され、街並みに入ってすぐの総合案内所を兼ねた「総屋(ふさや)」として公開されている。