昭和なドラマ等で頻出する「タバコをスパスパ」シーン撮影で使うタバコは「医薬品」

 いやー、ネトフリならではの血だらけ描写満載な女子プロレス青春ドラマ『極悪女王』、面白かったですね。
  この作品、東京エキストラNOTESのサイトでの募集告知協力と並行して、自分自身も延べ15日にわたってエキストラで撮影参加した作品です。

 大半は判別不可能な観客役ですが、エピソード5 の前半19分あたり以降に出てくる立ち飲み屋のシーン(最後に参加したロケでした)では、なかなかの映り具合。ときどきチラチラ映り込む、白いランニングにヒゲにタバコにコップ酒......のおっさんがボクです 😓 もし見かけたら......そうですね、「あ、ほんとだ」ぐらいに思ってください。
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 というところでさて、本作に限らず時代背景が「昭和」な映画・ドラマでは、登場人物(特に男性)がところ嫌わずタバコを吸ってるシーンがありがち。なんというか、「今と"昔"の雰囲気の違いをだす上で必須のアイテム」になりつつある、といってよいかと思います。

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価格は1箱300円台で、近年ではタバコの値段と比べて相対的に安価。


 が、いまのご時世、ホントにタバコをスパスパやってる撮影現場、というのはぼくが知る限り皆無。喫煙シーンでは本物のタバコは使わず、「ネオシーダー」という「紙巻きたばこにとてもよく似た医薬品」で代用されるケースが多いようです。


 この「ネオシーダー」は、タバコと同様に火をつけて煙を吸引するスタイルの「せきを止めて痰を鎮める医薬品」として、一般の薬局でもけっこうフツーに売られている商品。もちろん原料はたばこの葉ではなく、ニコチンやタールはごくごく微量とのこと。製造販売元は千葉県習志野市の「アンターク本舗」という会社で、かれこれ50年ぐらい前から売られているロングセラー商品のようです。

 で、上に書いた通りぼくも「極悪女王」では「タバコを吸ってるおっさん」役をやってますが、実際に吸ってるのはこの「ネオシーダー」。日常的にはだいぶ前から禁煙中ですけど、撮影現場で、

スタッフ「エキストラの皆さんの中でタバコを吸えるかたはいらっしゃいませんかー?」
ぼく「はーい。禁煙済みですけど、ネオシーダーならOKです」
スタッフ「でしたらお願いしまーす」

 てな感じでライターとネオシーダーを渡され、必要に応じて「タバコ吸ってるおじさん」を演じる......というのが近年ありがちなパターンとなっています。
 他に現役の喫煙者のエキストラさんがたくさんいる場合はわざわざ名乗り出る必要もないのだけれど、近年、どちらかというとエキストラの喫煙者は絶滅危惧種化しつつあるので、この「喫煙者役を買って出る」パターンは今後もちょくちょく発生するんじゃないかと思っております。

撮影用タバコは「医薬品」