エキストラ用語帳/撮影の流れ関係

  • 投稿日:
  • カテゴリ:

<はじめに>(から抜粋)
 エキストラは「映像製作業界真っただ中」に足を踏み入れるわけで、そこでは一般人には意味不明な業界コトバがスタッフ間でびゅんびゅん飛び交っていたりします。

 インターネット等での一般公募エキストラは「初心者のみなさん」という前提で接してもらえるのが普通ですから、あらかじめそうした業界コトバを知ってる必要は特にありませんが、「知っていたほうが楽しめる」面はあるでしょうし、エキストラ事務所からの派遣の場合には、ある程度は知っておいたほうがよいコトバもあります。

 というわけで、知ってれば知ってるだけ楽しめるかもしれない「用語集」のページを作ってみました。 随時追加・訂正していく「つもり」ですので、折々ご参照いただければ幸いです。

ドライリハーサル(ドライ) / 段取り
アングルチェック
マルチ
テスト
ラステス、本テス、ランスルー
回してください(ロール) / 回りました / 回ってます etc.
本番
テスト本番
NG
チェック、チェックOK
ドライリハーサル(ドライ) / 段取り
これから撮るシーンのスタッフや出演者が現場に揃ったところで、実際の撮影作業開始前に現地で行われる、通し稽古的リハーサル。「ドライ」は、撮影機材がまだ使われない段階、という意味。
俳優の演技の細かいニュアンス、あるいはどのセリフをどのアングルからどう撮影したいか......など、演出者の細かい意図がここで具体的に示され、そのあとの撮影作業はより短いカット単位でこま切れ的に行われるのが一般。
エキストラは、この段階から実際に演技する場合もあるが、まわりで見守っている場合、まだ控え室で待機している場合などケース・バイ・ケース。
アングルチェック
カメラの位置決めや照明調整など、もろもろの試行錯誤が伴う撮影準備を「念入りに」行う必要がある場合、本番前日など、独立したスケジュールを設けて行うことがある。
このタイプのリハーサルが「アングルチェック」と呼ばれ、特にCMの撮影では1つのロケが「アングルチェック日」と「本番日」の2日間にわたる場合がとても多い。
アングルチェックの段階ではメインキャストはまだ参加せず、似た背格好の代役(スタンドイン)が起用されるのが普通。エキストラも本番より少人数の場合が多い。
マルチ
マルチカメラ、つまり「複数のカメラで複数のアングルから同時に撮る」こと。
テスト
撮影テスト段階のリハーサル。細かい調整を加えながら複数回行われることが多い。
ラステス、本テス、ランスルー
最終段階のテスト、ほぼ本番さながらのテスト。
回してください(ロール) / 回りました / 回ってます etc.
本番での録画・録音機器の作動状態についての指示、通知、確認の際に使われるコトバ。
順序としては当然ながら「回りました」「回ってます」などの状況報告のあとで「本番」がスタートする。
本番
ビデオテープ、またはフィルムで実際に撮影される。食事のシーンなどでは、目の前の料理は実際に食べてよい。
テスト本番
テストの段階を経ずに、半分テストの感覚で本番の撮影を行うこと。特に問題がなければそのまま採用され、問題があれば撮り直される。
NG
ノー・グッドの略。撮影内容になにかしら問題点が発生し、やり直しが必要な状態を指す。
チェック、チェックOK
撮影した映像の再生確認工程。ビデオ撮影のドラマ等では本番の撮影直後にこれが行われ、問題がなければOK(チェックOK)が宣言されて次のカットの撮影準備が開始される。何か問題があればやり直すことになるので、チェックが終わるまでは同じ演技をもう1度繰り返す可能性を頭に入れて待機するのが原則。