終了:1936年頃
創業: 1912年
確認: 2017年8月 3日
- 大正元年(1912年)頃開業。小林古径、川端龍子、伊東深水、長谷川潔ほか、日夏耿之介ら、近在に居を構える明治・大正の文士たちの会合「大森丘の会」の会場だったことで知られる。
- オーナーは横浜の生糸商として財を成した家系の3代目当主、若尾幾太郎(1884~1938)という人物。
- 大正7年(1918年)夏、作曲家(小説家でもある)のプロコフィエフは27歳のころ来日してこのホテルに10日間ほど滞在していた。宿泊代の安さでここに決めたらしい。
- 大正10年台、より大規模で設備も充実した「大森ホテル」が近くにできた影響で徐々に経営不振に陥り、昭和初期(11年ごろ)に廃業した(らしい)。
- 大正12年(1923年)11月、当ホテル内に「ILO(国際労働機関)東京支局」が開設された。
※同支局は日本のILO脱退に伴って1939年5月にいったん閉鎖されているが、その時点でも当ホテル内にあったのかどうかは未確認。 - 2015年現在、現地には「クレスト山王ヒルズ」という4階建てマンションが建つ。